2018.10.09 Tue.

カナバングラフィックスの4つの事業①

こんにちは。カナバングラフィックス代表の富岡です。カナバングラフィックスでは自社の強みを活かして4つの事業を行なっています。オリジナルコンテンツ事業、企業用プロモーションキャラクター事業、ゲーム・アプリ事業、プロダクション事業になります。これらの事業の今までの活動と未来についてお話してみたいと思います。

 

オリジナルコンテンツ事業は、当社がオリジナル作品を原案から企画し、脚本、美術、絵コンテからCGのアニメーションまで全てを制作し、ビジネスパートナーの出資者の方達と共にビジネス展開するものです。当社の主事業になり、この事業のためにカナバングラフィックスは設立されました。しかし、とても大変でとても難しい事業です。外から見るとグッズが売れて儲かる美味しい事業と思われがちで、実際にそのように言われることも多いのですが、決してそうではありません。

 

なぜ難しいのか数字にしてみましょう。仮に3,000万円の制作費でCGのアニメーションを作り、ぬいぐるみなど雑貨の売り上げて回収すると想定します。雑貨のメーカーさんが商品を企画・製造し、問屋さんを通してお店さんが仕入れ、売ってくれます。その時にメーカーさんはお店での販売価格の5%を作品の出資者に払います。1,000円の商品が一個売れると出資者に50円が戻るということです。3,000万円の制作費を回収しようとなると、

3,000万円÷5%=6億円

6億円のグッズを売る必要があるということです。更に一つの商品の平均価格を仮に1,000円と仮定すると

6億円÷1,000円=60万個

60万個の商品を売るということになります。そして更に、商品の種類に換算すると1種類の商品の平均製造数が2,000個と言われていますので

60万個÷2,000個=300種類

300種類の商品を企画、製造することになります。グッズ以外にもDVD、配信、アプリなどいろんな回収方法がありますが、近年ではあまり大きな売り上げになりません。いずれにしても3,000万円の予算をお預かりしたら、300種類の商品を出して、お客さん達が6億円払って商品を買ってくださる作品を私達は作らなければならないということです。予算の20倍の価値がある作品を生み出すということです。私は経営者なのですが、監督でもあるので20倍の価値を生み出すクリエイティブの責任を重く受け止めています。

 

また、ただ作品を作るだけでなくイベントやSNSなどのプロモーション、メーカーさんや店舗さんなどの流通にも関わっていくとになります。トピックを考えて告知をしたり、お店を周ったり、イベントを手伝ったりしていきます。制作以外にもやることがとても多いのです。また、そこで掛かった経費も回収しなければなりません。

 

とても大変な仕事ですが、クリエイティブからビジネスまで関わることは、とてもやりがいのあることです。多くの企業は自社商品を製造し、それを自分達で売り場に持っていき、お店を通じてお客さんに届けていきます。CGプロダクションも、ただCGを作るだけではなく、CGを使って売り物を作り、それをお客さんに届けるお仕事があってもいいと思います。日本のCG業界がそういう産業になっていくととても楽しそうです。今後は海外、映画、TVシリーズなど、より大きなマーケットに挑戦していきたいと思います。